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『食いしばりの力』

2015年5月7日

突然ですが

今、あなたの上の歯と下の歯は離れているでしょうか?それとも当たっているでしょうか?

実は上の歯と下の歯が当たるのは
「食べるとき」と「話すときのほんの一部」だけで、それも瞬間的に当たるだけなのです。
普通の時は全く当たりません。

唇は閉じていても、
口の中の歯と歯はわずかに1~3ミリ程度離れているのが、正常な状態なのです。

これを安静位空隙と言います

歯と歯が接触しているのは通常
一日のうち15~20分程度だと言われています。

もし、『食べるとき』と『話すときの一部』以外に
歯と歯が接触しているのであれば
これは何らかの問題を引き起こす可能性があるということです。

こういう方は、お口の中を診させていただくと直ぐにわかります。

まず、

1,舌(べろ)の側面に、歯の跡が強くついている

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2,ほっぺたの内側の粘膜が、歯の並びと平行に、跡がついて盛り上がっている

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3,歯が欠けていたり、すり減りが見られる

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4,骨の隆起が見られる

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これらの項目が当てはまる方はTCH(歯牙接触癖)や強い噛み締めや食いしばり、歯ぎしりをしている可能性が大です。

そういうTCH(歯牙接触癖)や、歯ぎしり、食いしばりなどにより持続的に歯に力が加わると

知覚過敏が起きたり

歯周病がひどくなったり、

歯にひび割れが起こったりするのです。

歯がなくなる原因は歯周病や虫歯だと思われている方も多いと思いますが
虫歯や歯周病だけで歯は抜けません。

そこに力が加わると歯は抜けるのです。

つまり、歯が抜ける原因は複合的な要因が重なった時に生じ、黒幕のように裏で糸を引いているのがこのTCHや噛み締めやくいしばりや歯軋りなのです。

虫歯で歯がもろくなっているところに力がかかり歯が割れたり、

歯周病で歯がグラついてるところに力がかかり歯の動揺が悪化したりと

歯を抜く原因のほとんどに関係しています。

また持続的に歯と歯が接触していることで、
噛む筋肉に口の周りの筋肉が収縮して持続的に収縮するので
顎の関節に負担がかかりやすくなり
顎関節症(顎が痛い、音がする、口が開かない)や
肩や背中の筋肉(僧帽筋、胸鎖乳突筋)の緊張を誘発して、
肩こり痛や、背中の筋肉痛、腰痛までを引き起こしやすくなるのです。

パソコンやテレビを見ている時など無意識に食いしばっていることもあるでしょう。

クセとしてついつい無意識にやってしまうことなので自覚することがなかなか難しいものです。

改善方法とすればテレビやパソコンの横に

『咬まない!』と貼り紙をしておき

①唇を閉じ、

②上下の歯を離し、

③頬の力を抜く

ことを意識することです。

それだけで

歯の寿命は長持ちし、

肩こりや頭痛は緩和されていきますので

前述の舌の圧痕や骨の隆起などの項目が当てはまった方は今日から

『歯の力』を意識してみてはいかがでしょうか?

医療法人 筒井歯科クリニック

院長 筒井 淳斗

 
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