2017年7月7日
ここ最近
テレビや新聞で
歯科のハンドピースの使い回しや
手袋の使い回しが
話題になっていますね。
2017年の調査によると
約半数以上(52%)の歯科医療機関が
使用済みのハンドピースを
滅菌せずに使い回しをしているとのことです。
ハンドピースは治療時に口の中に入れるため、
血液やだ液が付着する可能性も高く、
もし付着している状態で使い回しをしていると
ウイルスや細菌の感染原因にもなります。
筒井歯科クリニックでは
高圧蒸気滅菌器のヨーロッパ最高基準
『EN13060』のクラスB規格をクリアーする
『DACユニバーサル』を
採用しています。
ひとくちに滅菌といっても
そのレベルに応じて
『B』『S』『N』の3つのクラスに分けられます。
はい、ではここで問題です。
『B』『S』『N』の中で1番滅菌レベルが高いのは
どれでしょう?
なんだかこうして並べてみると
『S』が1番いいような気がしませんか?
『S』を選ばれた方、、、。
はい!
ダメウーマン!
正解は
『B』が1番滅菌レベルが高いのです。
『B』はB級品の『B』ではありません。
ちょっと小難しい話になるかもしれませんが
いい機会なので少し説明を。
クラスN・・・包装されていない器具の滅菌のみに使用することができる。
クラスS・・・クラスNで滅菌可能な器具に加えて、滅菌器のメーカーが指定した特定の器具の滅菌に使える。
クラスB・・・ヨーロッパ最高基準の規格に準拠した滅菌サイクルで全ての種類の器具を滅菌することができる。
ニュースで報じられているハンドピースの滅菌は
この中でもクラスBでおこなう必要がありますが、
この機器の普及率は高価なため
全国の歯科医院の導入医院は
2~3%程度と言われています。
筒井歯科クリニックでは
ハンドピースの滅菌を
クラスB『DACユニバーサル』でおこない、
治療器具の滅菌を
クラスB『DACプロフェッショナル』で
おこなっています。
治療器具の滅菌をおこなうためには
1回あたり30分程の時間と人手が必要です。
そのため全ての患者さまに
滅菌済みの医療器具を使用するためには、
スタッフの数はもちろん、
通常よりもかなり多くのハンドピースも
用意しておく必要があります。
しかし、
ハンドピースは1本あたりの価格がかなり高く、
また滅菌のため高熱や圧力をかけると
ハンドピースの故障の原因にもなることが
多くの歯科医療機関で
滅菌対策が出来ていない要因にもなっています。
本当に滅菌って
院長としては頭が痛くなるほど
『時間』と『お金』と『人手』がかかるんです。
しかし患者さんが
安心して治療を受けられるように
これからも
衛生管理を徹底していきたいと考えています。
さて明日からまた一生懸命頑張ります。
医療法 筒井歯科クリニック
院長 筒井 淳斗