2018年6月30日
上顎奥歯。
この付近の骨は
柔らかい海綿骨が多いため
初期固定が非常に取りづらい部位。
くわえて上顎奥歯の部位に
骨が10ミリもあるようなケースは
アジア系の顎骨ではほとんど無く
多くのケースで骨造成手術を
併用する必要があります。
上顎洞底を挙上させ
骨造成をおこなうことを
サイナスリフトと言います。
先日おこなったサイナスリフトオペは
5番の部位と
7番の部位の
ダブルウィンドウでのサイナスリフト。
5番と7番の
2ヶ所に開窓するため
スピーディなオペが求められます。
7番部位の側面の骨は
器具の挿入も
目視も
非常に難しい部位。
開口すれば関節突起が引っかかり
歯医者泣かせの難しい部位。
さらに脈管系が非常に多い部位のため
血管、神経を傷つけないよう
細心の注意が必要です。
後上歯槽動脈を避けて
ピエゾサージェリーにて開窓。
上顎洞粘膜まで到達したら
専用の剥離子で上顎洞粘膜をめくり
骨造成スペースを作っていきます。
呼吸にあわせて薄い膜が
上下しているのを確認し、
穿孔していないかしっかりチェック後に
骨補填材にて骨造成をおこなっていきます。
治療前は3ミリ未満だった骨が
サイナスリフト後は
14ミリまで増骨。
10ミリのインプラントを埋入予定のため
多少の骨吸収があったとしても
長期予後に耐えうる充分な骨量。
半年後には上顎洞内に造成した
部位にインプラントを埋入する予定です。
筒井歯科クリニックでは
サイナスリフトなどの高度歯科治療も
可能な体制を整えています。
インプラントは難しいと
診断された方、
1度筒井歯科クリニックに
相談してみて下さい。
医療法人 筒井歯科クリニック
院長 筒井 淳斗