26年間の治療の歴史と雑感
1981年7月に開院して丸26年が経ちました。開院時に掲げた筒井歯科医院の診療理念、患者様に最新で最良の安全な治療を全力を尽くして行うことを常に心がけ、今日まで歯科診療を行ってまいりました。これからもより一層、研修・勉強等に研鑽して手技・手法の向上に努力するつもりであります。ご挨拶として筒井歯科医院の治療の変遷を書かせて頂こうと思います。
筒井歯科医院は1981年にチェアー3台、スタッフ3名で開業しそれから15年間に7回の改築、増築をしてチェアーも11台になり現在に至っています。
まず最初にインプラント治療ですが、開業当時は現在の様に生体に対して、安全安心なインプラントは此だと言うものも無く、大学での研究もなく、色々な材質、形態等のものが不認可のまま施術され安全性にも疑問が問われるといった、試行錯誤の状態でした。
開業後まもなく、国内初の人工サファイアインプラント(京セラ製)が認可され、岡山で当医院が研修会場となって、認定研修会が開催されたのをきっかけに、人工サファイアインプラントを治療の一選択肢として導入しました。
その当時は金属製では無いので腐食もなく、骨に対して一番安全な製品であると確信していました。その当時に埋入した患者様が今現在も沢山おられることでも証明されます。
しかし、人工サファイアインプラントには生体には安定しますが、骨結合しないという欠点があり、インプラントが隣接歯との連結で維持されるので、隣在歯牙の動揺や虫歯になると、保存不可能となることは明らかで、頻繁にメインテナンスをする必要がありましたが、定期検診に応じて頂ける患者様が少なかったのが事実でありました。
その当時、アメリカ・ハーバード大学歯学部がインプラント成功の規定(インプラントに関するハーバード憲章)を出していましたが、その中で口腔内に3年間安定維持機能すれば成功であるとされていました。(後に5年と改訂されました。)
1985年、アメリカの歯科学術誌の中でスウェーデン・イェテボリ大学のブローネマルク教授の純チタンと骨との親和性に関する論文に出会い衝撃をうけました。しかしその当時は日本国内での講演会、研修会等の機会が無く、情報を得る手段としては、海外の学術誌から得るのみという状況でした。
研修を受けたいと思う気持ちが日々増してきた時、アメリカ・スタンフォード大学に留学していた友人の紹介でスタンフォード大学医学部のドゥワイト・クラーク教授を紹介頂き、スタンフォード大学医学部アジアボランティアからの奨学金と研修援助を受けられる事になりました。
アメリカにおけるその当時の最新のインプラント治療と研究を行っている歯科大学、歯学部を選出、その当時の最新のインプラント治療並びに歯周病治療の研修プログラムを計画して頂きました。
1985年、1986年、1987年の3年間4回にわたり、アメリカの各地の大学(サンフランシスコ・ロスアンジェルス・ボストン・ニューヨーク等)で著名な教授や著名な臨床歯科医の研修を受けさせて頂きました。全ての研修が素晴らしいものでありました。
私がアメリカで研修している期間は勤務医の先生とスタッフに全てを任せられた事は有り難いことで私にとって幸運なことであり、感謝に堪えないことでした。
研修の度に日本では当時手に入らなかった器具・器械・インプラント関連材料を購入し日本に持ち帰りました。
研修の中に、スウェーデンで開発中の純チタン製インプラント(ブローネマルク・インプラント)の研修も有りました。
現在では簡単に購入可能ですが、その当時、ブローネマルク・インプラントの器具・器械・インプラント関連材料の購入には認定講習を受け、インプラント手術室の完備が義務付けられていました。
1986年、診療所3階の一部を手術室に改築し、アメリカで購入した数種類のインプラントを父母の口腔内に埋入して経過を観察した結果、純チタン製インプラントの生体安定性の素晴らしさを実感しました。(協力してくれた両親には本当に感謝しています)
1988年にブローネマルク・インプラントシステムの認定研修を受講し、終了証を登録の後、手術室の認定検査も受け、無事合格しました。
認可されるまでは、IMZ・SCREW VENT・POI等のインプラントを施術していましたが、ブローネマルク・インプラントを本格的に開始、現在に至っています。
1993年には、増改築を行い、3階にTDC口腔インプラントセンターを新設(個室診療室2台、手術室等)、2階診療室・技工室の増築と新器材を導入して、オールラウンドの歯科治療体制が整いました。
患者様には大変ご迷惑をおかけしましたが、増改築工事の為、余儀なく約3ヶ月休診をしている期間に、勤務医と歯科衛生士を連れて、インプラントと歯周病の研修と特訓の為、念願でありました、スウェーデン・イェテボリ大学歯周病科・リンデ教授の短期研修プログラムをスウェーデン・イェテボリ大学で受講することが出来ました。
又、イェテボリ大学に隣接しているインプラントの聖地、ブローネマルク研究所も訪れることが出来、本当に私も筒井歯科のスタッフもそれまで以上に歯科治療のパワーアップの必要性を感じました。
インプラント治療を生体内で永く安定、成功に導く為には、あらゆる歯科治療(口腔外科、根管治療、歯周病治療、補綴治療、矯正治療、咬合治療・咬み合わせ等)と医科的知識の習得が必須であるとそれまで以上に実感し、疑問な事、新しい治療法の研修会を見つけては殆どの土曜日、日曜日は、研修・受講に奔走する様になっていました。
これからは今まで学んで研修してきた治療の集大成の時機と思っています。
開業後、今日まで研修会等で出会い、勉強させて頂いた治療法、お世話になった恩師の先生を列記させて頂きます。
| 【口腔外科】 | 明海大学歯学部口腔外科学 故 山本 美朗教授 |
| 【歯周病】 | イェテボリ大学歯周病科 リンデ教授(スウェーデン) |
| イェテボリ大学歯周病科 アクセルソン教授(スウェーデン) | |
| パシフィック歯科大学 DR.Wataru Odomo(アメリカ) | |
| ペンシルバニア大学歯周病学 Morton Amsterdom 教授(アメリカ) | |
| カリフォルニア大学サンフランシスコ校 H.Takahasi 臨床教授( 〃 ) | |
| 奥羽大学歯学部 岡本 浩教授 | |
| 明海大学歯学部歯周病学 宮田 隆教授 | |
| 筒井歯科医院 故 筒井昌秀先生 | |
| 日本歯周病懇話会 小林 和一先生 | |
| 日本歯周病懇話会 清水 雅雪先生 | |
| 【咬合治療】 | テンプレート療法 前原 潔先生・玉置 敬一先生 |
| オーストリアナソロジー ウィーン大学 スラバチェック教授(オーストリア) | |
| シークエンシャル咬合 榊原デンタルラボ 榊原 功二先生 | |
| 【補綴関係】 | カミムラ歯科 故 上村 恭弘 先生 |
| 国際デンタルアカデミー 故 保母 須弥也 先生 | |
| オーストリアナソロジー ウィーン大学 スラバチェック教授(オーストリア) | |
| くれなゐ塾 | |
| アメリカ審美歯周インプラント補綴 Dennis. P. Tarnow 先生(アメリカ) | |
| 桜井式無痛デンチャー 桜井先生・深水皓三先生 | |
| 【矯正治療】 | 神奈川歯科大学矯正学 佐藤 貞雄 教授 |
| 普光江歯科 普光江 洋 先生 | |
| 【根管治療】 | 大谷療法 大谷 満先生 |
| オピアン・キャリアメソッド 大津 晴弘 先生 | |
| RET法 | |
| HJ法 平井 順 先生 | |
| 3MIX-MP法 | |
| 【インプラント】 | 明海大学歯学部口腔外科学 故 山本 美朗 教授 |
| 明海大学歯学部口腔外科学 河津 寛 臨床教授 | |
| アメリカ研修時に手解き頂いた | |
| インプラント治療の第一人者の先生 Chales.A.Babbush先生(アメリカ) | |
| Tomas Golec 先生 (アメリカ) | |
| Robert Stieg 先生 (アメリカ) | |
| タフツ大学インプラント補綴学 Robert.J.Chapman教授(アメリカ) | |
開院以来、当医院に勤務してくれた、勤務医、歯科衛生士、歯科助手、歯科技工士、受付、秘書、事務等全てのスタッフのお蔭で現在の筒井歯科医院が存続しています。
現在、過去関わってくれた当医院のスタッフ並びに各業者の方、そして当医院に御来院頂いた全ての患者様に心からお礼申し上げますと共に、患者様第一を考えた最新で、最良の安全な診療をモットーに、益々の技術向上の為の努力して行くつもりですので、これからも筒井歯科医院を宜しくお願い申し上げます。
筒井歯科医院 院長
筒 井 孝 芳